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空室対策に効果的な10の方法!マンション・アパート経営で失敗しないためのポイントを解説
空室対策に効果的な10の方法!マンション・アパート経営で失敗しないためのポイントを解説
マンション・アパート経営を成功させるために重要な対策の1つは、空室を作らないことです。しかし多くのエリアで空室率が上昇傾向にある中、どのような対策をとれば空室リスクを下げられるのでしょうか。
そこで本記事では空室を作らないために実行すべき10個の対策を紹介するとともに、空室対策で失敗しないポイントについても詳しく解説します。
マンション経営・アパート経営では空室対策が重要!
マンション経営・アパート経営で重要な対策の1つは、空室対策です。空室が埋まらなければ家賃収入を確保できず、利益を出すどころかローン返済などの維持費による赤字が生じてしまいます。不動産投資を成功させるために、まずは空室対策に乗り出しましょう。
多くのエリアで空室率は上昇傾向にある
総務省統計局が発表した「平成30年住宅・土地統計調査」によると、全国の空室率は13.6%に及びます。また空き家率も昭和38年の統計開始から右肩上がりに上昇しており、恐らくこれからも上昇する傾向にあると思われます。
特に空き家率が高いのは和歌山県、徳島県、鹿児島県、高知県などで、いずれも18%を超えています。そのためこれらの地域では、入念な空室対策が必要です。一方、沖縄県や埼玉県、神奈川県、東京都の空き家率は9~10%台前半と低く、投資家にとって有利な状況と言えます。
空室が発生する原因
空室が発生する原因として考えられるのは、以下の5点です。
<空室が発生する主な原因>
- ・立地に問題がある
- ・相場と比べて費用面の条件が悪い
- ・宣伝が上手にできていない
- ・見た目が良くない
- ・設備が古くニーズを満たしていない
空室リスクを避けるためには、少しでも注目されやすい好立地のアパート・マンションを選ぶことが最大のポイントです。また空室率の高いエリアでも、後述する空室対策を実施すればこれらのデメリットを解決できるかもしれません。
次の項目では、具体的な空室対策の方法を10個に分けて解説するので、1つずつ確認しながら欠点を無くしていきましょう。
空室対策に効果的な10の方法
空室対策に効果的な方法は、以下の10個です。
<空室対策に効果的な10の方法>
- ①ターゲット層を見直す
- ②募集ポスターやチラシを見直す
- ③敷金・礼金を値下げする
- ④フリーレントを導入する
- ⑤共用部分のクリーニングをする
- ⑥仲介会社・管理会社を見直す
- ⑦ターゲット層に人気の設備を導入する
- ⑧セキュリティの強化をする
- ⑨リフォーム・リノベーションをする
- ⑩外壁塗装をする
それぞれのポイントを詳しく解説しましょう。
①ターゲット層を見直す
募集条件を見直してターゲット層を拡大させることで、より多くの人に注目されやすくなります。拡大を目指せる主なターゲット層は、以下の3つです。
<拡大を目指せる主なターゲット層>
- ・単身の高齢者
- ・ペットとの同居を希望している人
- ・外国人
これらのターゲット層は「トラブルの危険性が高い」と判断されやすく、敬遠される傾向にあります。こういったターゲット層も入居OKにすれば入居希望者が増え、空室リスクを下げられるでしょう。
②募集ポスターやチラシを見直す
募集ポスターやチラシを見直すことで、魅力的な物件であることを印象付けることができ、入居希望者の興味を引きやすくなります。具体的には、以下の点を意識すると良いでしょう。
<募集ポスターやチラシを見直す際のポイント>
- ・室内や外観がきれいに見える写真に差し替える
- ・間取りなどの図面を分かりやすく表示する
- ・最寄り駅までの距離や近隣スーパーなどの情報を充実させる
ただし、情報量が多すぎるとかえって物件の特徴が伝わりにくくなるため、気を付けましょう。情報量と見やすさのバランスを見極めながら、物件の魅力を最大限伝えられる募集ポスターやチラシを作りましょう。
③敷金・礼金を値下げする
敷金・礼金を値下げすれば、入居者が支払う初期費用が減ります。入居者は引越しをする際には引越し業者への代金や不動産会社への仲介手数料などで、高額な初期費用の支払いが必要となります。そのため、敷金・礼金を引き下げれば、入居希望者が契約するハードルが低くなるでしょう。
この際に注意すべきなのは、家賃はできる限り下げない点です。家賃を下げれば入居希望者からの注目は高まりますが、それと引き換えに利回りが低下してしまい、投資に失敗するリスクが高くなってしまいます。家賃を下げるとしても、相場以下にはならないように注意しましょう。
④フリーレントを導入する
家賃を下げることなく、お得な物件としてアピールするための方法には、フリーレントの導入も有効な手段です。フリーレントとは家賃の無料期間を意味しており、入居者が支払う初期費用が実質的に下がります。なお、フリーレント期間は1~2ヶ月であることが一般的です。
⑤共用部分のクリーニングをする
共用部分をクリーニングすれば、ポスターやチラシにきれいな写真が掲載できます。また実際に見学に訪れた入居希望者に与える印象も良くなります。
室内がきれいな状態でも、外観が汚いと敬遠される可能性が上がるため、物件を購入する段階から外観の状態は細かく確認するべきです。たとえば外壁や床の汚れは高圧洗浄機できれいになりますし、配管に生じているサビを落とすだけでも見た目を大きく改善できます。
⑥仲介会社・管理会社を見直す
仲介会社や管理会社を見直すのも、ひとつの手です。条件が良いのに思うように集客できない場合や、管理が行き届いていないと感じた場合は、契約している会社を変更することを検討しましょう。なお、契約途中で解約をすると違約金がかかる場合があるため、契約前に内容を確認しておくことが必要です。
⑦ターゲット層に人気の設備を導入する
ターゲット層を絞った後は、その層に人気が高い設備を導入しましょう。導入すると注目度が上がる設備を、ターゲット層ごとに分けてご紹介します。
【ターゲット層ごとに見た人気が高い設備】
単身者 |
・インターネット無料 ・宅配ボックス ・備え付け家具 |
---|---|
ファミリー |
・システムキッチン ・ウォークインクローゼット ・浴室換気乾燥機 |
女性 |
・オートロック ・防犯カメラ ・モニター付きインターホン |
ターゲット層が賃貸物件に対して何を求めているのかを考えることで集客力が上がり、契約成立にも直結させやすくなるでしょう。
⑧セキュリティの強化をする
特に女性やファミリー層は、賃貸物件選びの際にセキュリティを重視する傾向が見られます。セキュリティに不安のある賃貸物件は、立地や費用の条件が良くても敬遠される可能性が高いため、セキュリティの強化も空室対策として有効です。
オートロックの新設が難しい場合は、入り口に門扉を設置することでオートロック代わりとして利用できます。防犯カメラやセンサーライトの設置もセキュリティ強化において有効なので、予算に応じた方法で防犯性能を強化することをおすすめします。
⑨リフォーム・リノベーションをする
古い物件の場合、リフォーム・リノベーションでイメージを一新させましょう。高額な出費が発生する可能性がありますが、まったく注目されなかったような賃貸物件が、一躍人気物件に成長する可能性を秘めています。また自治体による補助金を受け取れる場合もあるため、必ず制度の有無を確認しておきましょう。
⑩外壁塗装をする
外壁塗装をすることで見た目を美しくできるだけでなく、断熱性能も高められます。ただし外壁塗装にはコストがかかるため、あまりにも高額な場合には避けた方が良い場合もあります。また、一棟マンション・アパートに投資しているならば自己判断で外壁塗装を行えますが、マンション・アパートの1室のみに投資している人は、自分の好きなタイミングで外壁塗装を行えませんので気を付けましょう。
空室対策で失敗しないためのポイント
空室対策で失敗しないためのポイントは、以下の4つです。
<空室対策で失敗しないためのポイント>
- ・まずは周辺にある賃貸物件の状況を調べる
- ・不動産投資会社に相談する
- ・費用対効果を考える
- ・むやみに募集条件を変更しない
それぞれのポイントについて順番に見ていきましょう。
まずは周辺にある賃貸物件の状況を調べる
まずは周辺の賃貸物件を調査しましょう。入居希望者は、特定の地域内でより条件の良い物件を探します。比較された結果、家賃が割高に感じられたり、設備が古いように見えたりした場合は、契約を見送られやすくなるため要注意です。
そのため周辺にある賃貸物件をリサーチしておけば、適切な家賃に設定できるだけでなく、自分の物件に不足している設備などの情報を集められます。また、他の物件にはない独自の強みを見つけられる可能性もありますので、チラシ作りや内見対応などで役立つでしょう。
不動産投資会社に相談する
自分の考えだけで空室対策を決めるのではなく、不動産投資会社に相談してプロの意見も聞きましょう。不動産投資会社は、既存物件の魅力度を高めて入居者を増やすノウハウを多く持っています。適切かつ予算内に収まる空室対策のアドバイスを受けられるため、効率良く物件を改善できます。
費用対効果を考える
費用対効果を考えることも重要です。たとえばリフォームやリノベーションに数百万円の費用をかけると、仮に入居者が決まったとしても、投資額を回収するまでに長い時間がかかってしまいます。長期的な視野を持ち、利益を出せる可能性の高い空室対策を行いましょう。
むやみに募集条件を変更しない
募集条件を何度も変更すると、住民間でトラブルが起こる可能性があります。たとえば途中から「ペット可」や「楽器可」に変更したり、「ルームシェア化」といった条件を追加したりすると、静かな環境を好む入居者から「話が違う」といったクレームを受けてしまうかもしれません。
このようなことが原因でトラブルが発生すると、むしろ退去者が増えて空室率が上がる恐れもあるため要注意です。入居者が多いマンション・アパートを経営している場合は、入居者に説明するなどして十分な理解を得てから募集条件を変更することをおすすめします。
まとめ
アパート・マンション経営を成功させるためには、空室対策が必要不可欠です。多くのエリアで空室率が上昇傾向にありますが、十分な空室対策を行えば人気物件を生み出すこともできます。本記事で紹介した空室対策を取り入れて、人気物件を目指しましょう。