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ワンルームマンション投資が儲からないと言われるのはなぜ?失敗を防ぐ方法を解説
ワンルームマンション投資が儲からないと言われるのはなぜ?失敗を防ぐ方法を解説
ワンルームマンション投資は有効な投資方法であるにもかかわらず、「儲からない」と切り捨てられることがあります。なぜワンルームマンション投資は儲からないと言われるのでしょうか。その理由を解説するとともに、儲からない事態を防ぐ方法やワンルームマンション投資の実情をお伝えします。
ワンルームマンション投資とは
ワンルームマンション投資とは、ワンルームマンションを購入して賃貸に出す不動産投資の1つです。ファミリー向けの物件と比べて販売価格が安く、賃貸物件の需要も高いため、好立地・好条件の物件が割安で手に入ります。家賃収入から各種維持費を差し引き、余った金額が利益になる仕組みです。
ワンルームマンション投資が儲からないと言われるのはなぜ?
ワンルームマンション投資が儲からないと言われる理由は主に5つあります。
<ワンルームマンション投資が儲からないと言われる理由>
- ・利回りが想定していたよりも低かった
- ・空室が続き赤字経営になってしまった
- ・資産価値が下落して売ろうにも売れない
- ・節税や生命保険としての効果が薄かった
- ・サブリース契約を解消された
それぞれの項目を詳しく見ていきましょう。
利回りが想定していたよりも低かった
実質利回りが低いワンルームマンションに投資してしまうと、あまり儲からない可能性があります。たとえば利回りが4%で、2%相当の融資を受けた場合、この時点で実質的な利回りは2%です。そこからさらに各種維持費や管理費を差し引くと、手元にはほとんど利益が残らないでしょう。
空室が続き赤字経営になってしまった
空室が続いて、赤字経営になるリスクもあります。ワンルームマンションのターゲット層は単身者に限られますが、単身者は転勤や結婚などを機に退去し、別の地域やより大きな間取りの物件に引越してしまいやすいのです。そのため入居者が定着する確率はファミリー向けの物件と比べると低く、入居率が下がる可能性があります。
資産価値が下落して売ろうにも売れない
ワンルームマンションの資産価値が下落して、買い手が見つからなくなる恐れもあります。この場合、売却できたとしても買値を大幅に下回る売値になる可能性が高いでしょう。また売却すらできずに空室も埋まらない場合には、維持費を支払い続けなければなりません。
節税や生命保険としての効果が薄かった
ワンルームマンション投資で節税できるのは、経営が赤字になって損益通算を行った場合と売買手数料などを支払った初年度のみに限られます。また、団体信用生命保険(団信)も通常の生命保険ほどの効果は見込めませんので気をつけましょう。
サブリース契約を解消された
サブリース契約とは、購入した物件を不動産会社に貸し出し、そこから入居者に又貸しする投資方法です。入居者がいなくても契約した金額の収入を得られる点がメリットですが、契約期間満了に伴いサブリース契約を解消される場合もあります。その後に入居者が決まらない場合は、家賃収入がない状態で維持費を支払い続けなければならなくなってしまいます。
ワンルームマンション投資で儲からない事態を防ぐ方法
ワンルームマンション投資で儲からない事態を防ぐために、以下で紹介する8つの方法を参考にしてください。
<ワンルームマンション投資で儲からない事態を防ぐ方法>
- ・信頼できる不動産投資会社を選ぶ
- ・短期的なリターンに期待しすぎない
- ・不動産投資のリスクを知っておく
- ・表面利回りではなく実質利回りに注目する
- ・自分が納得できるまで慎重に物件選びをする
- ・好立地な中古物件を選ぶ
- ・節税や生命保険としての効果だけを目的にしない
- ・サブリースや家賃保証に任せきりにしない
順番に詳しく解説していきます。
信頼できる不動産投資会社を選ぶ
不動産投資会社はとても多く、信頼できる会社もあれば詐欺まがいの売り付け方をする会社もあります。そのため投資会社を利用する場合は必ず複数社を比較して、担当者の対応も確認しながら契約する会社を決めましょう。リスクに関する説明も正直に行い、どんな質問にも丁寧に答えてくれる会社は信用できるはずです。
短期的なリターンに期待しすぎない
ワンルームマンション投資で得られる家賃収入は少ない場合が多く、短期的なリターンにはあまり期待できません。多額の利益を生めるのはローン完済後からと考えて、長期的な視野で投資を行いましょう。重要な点は、物件を売却して出口戦略を終えた後に利益が残っているかどうかです。
不動産投資のリスクを知っておく
不動産投資にはリスクが付き物です。その中でも、特に警戒すべきリスクを6つお伝えします。
空室リスク
空室状態が続き、家賃収入を得られなくなるリスクです。賃貸需要が高い物件を選ぶことや、空室対策を徹底することが空室リスクを下げるポイントになります。
家賃滞納リスク
家賃滞納により利益を得られず、維持費の支払いがかさんでしまうリスクです。確実に滞納リスクを避けたいならば、家賃保証会社の契約を検討しましょう。
家賃下落リスク
地価が下がったり、築年数の経過によって物件の資産価値が下がったりすることで、家賃が下落するリスクです。周囲と比べて割高な家賃では入居者が決まらないため、利回りが下がることを覚悟して値下げに踏み切らなければなりません。
価格下落リスク
売却時の価格が下落するリスクです。家賃収入が安定していたとしても、不動産自体が高額ですので、売却価格が少ないと結果的に損失を出してしまいかねません。たとえば運用期間中の家賃収入で合計100万円の利益が出たとしても、売却額が購入額を200万円下回った場合には、単純計算で100万円の赤字が生まれてしまいます。
修繕リスク
設備の老朽化に伴って修繕が必要になった際に、修繕費の支払いが必要になるリスクです。計画的に修繕費を積み立てておかないと、いざという時の資金繰りに苦労してしまいます。
災害リスク
地震や火事、津波などによりワンルームマンションが被災し、資産価値が下落してしまうリスクです。破損状況によっては保険で十分な金額が下りず、自費で補填して修繕する場合があります。
表面利回りではなく実質利回りに注目する
表面利回りと実質利回りには、以下の違いがあります。
【表面利回りと実質利回りの違い】
表面利回り |
年間の家賃収入を物件の購入価格で割った数字 |
---|---|
実質利回り |
年間の家賃収入から諸経費を引き、物件の購入価格+諸経費から割った数字 |
つまり、実質的に儲かる金額を確認する際に用いるのは実質利回りです。不動産投資会社によっては、より大きな数字が出る表面利回りを表示している場合があるため注意しましょう。
自分が納得できるまで慎重に物件選びをする
物件選びは、自分が納得できるまで慎重に行いましょう。悪質な担当者による根拠のない発言をもとに物件を決めてはいけません。信頼できるスタッフに相談を持ち掛けながら、本当に価値があると感じられるワンルームマンションが見つかるまで物件選びを続けることが大切です。
好立地な中古物件を選ぶ
空室リスクを下げるために妥協するべきではないポイントが立地です。ワンルームマンションは平米数が少ないため、好立地の物件でもファミリータイプと比べると安価に購入できます。また下落率が高い新築物件は避け、資産価値が安定している中古物件を選びましょう。
節税や生命保険としての効果だけを目的にしない
不動産投資では、節税や生命保険としての効果は限定的です。まったく効果がないわけではありませんが、この2点だけを目的にして物件選びを行うことは避けましょう。あくまでも実質利回りが高く、空室リスクが低い物件にこだわり、家賃収入や売却益を確保することを最優先に考えるべきです。
サブリースや家賃保証に任せきりにしない
サブリースや家賃保証を利用すれば、万が一空室が続いたとしても一定の家賃収入を確保できます。しかし、それと引き換えに手数料が発生するだけでなく、契約更新のタイミングでオーナーが不利な条件に変更されるかもしれません。これらの制度に依存せず、どんな状況下でも利益を出せる可能性を秘めたワンルームマンションを選びましょう。
まとめ
ワンルームマンション投資が儲からないと言われる理由はいくつかあります。しかし対処法もあり、優れた物件を慎重に選べば利益を上げるチャンスを広げることが可能です。ワンルームマンション投資の欠点や注意点も把握したうえで、実質利回りの高いワンルームマンションを探しましょう。