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不動産投資コラム

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不動産投資でローンを組むメリットとは?審査基準や最適な組み方も解説

不動産投資では、収益物件を購入する際に不動産投資ローンを利用する方がほとんどです。不動産投資ローンは金融機関から融資を受けますが、さまざまなメリットを受けられる方法となっています。

 

本記事では、不動産投資ローンにおけるメリットや審査基準、ベストな組み方についてわかりやすく解説します。

 

不動産投資ローンとは?

不動産投資で収益物件を購入する際にローンを組む場合、住宅ローンは使えないため不動産投資ローンを利用することになります。不動産投資ローンの特徴で押さえておきたいポイントは、以下の2点です。

 

住宅ローンとの違い

「不動産投資用の収益物件も住宅の1つでは?」と考える方も多いかもしれません。しかし、融資元となる金融機関は「本人が住む家を購入するための資金」と「賃貸に出して収益を得ることを目的とする家を購入する資金」を区別して融資します。つまり「借入の目的」が異なることから、不動産投資では住宅ローンは利用できないのです。

 

不動産投資と住宅ローンでは、「借入の目的」以外にも次のような違いがありますので確認しておきましょう。

 

■審査の基準
借入の目的が異なることから、審査の基準も多少違います。住宅ローンでは「年収・勤務先の属性の高さ・資産状況」などローン申請者本人の信用度が審査の材料になりますが、不動産投資ローンではそれだけではなく、「収益物件の価値・収益性の高さ」も審査されます。この点が、住宅ローンよりも不動産投資ローンの融資審査の方が厳しいと言われる理由の1つです。

 

■金利
また金利でも大きな違いがあります。「国民生活にとって必要となる住宅購入」で利用する一般的な住宅ローンよりも、「お金を増やす」ことを目的として利用する不動産投資ローンの方が、金利は高く設定されているのです。

 

実際にそれぞれの変動金利を見てみましょう。住宅ローンの金利相場は約0.3~0.7%、「お金を増やす」ことを目的として利用する不動産投資ローンの金利相場は約1.7~13.8%となっており、かなり差があることがわかります。

 

■返済原資
返済原資とは「確実にローン返済に充てられるお金」を指します。住宅ローンにおける返済原資は「給与による収入」です。給与は定期的に得られることから、金融機関にとって貸し倒れのリスクは低いため、住宅ローンの金利も低く設定されています。

 

一方、不動産投資ローンにおける返済原資は「家賃収入」です。家賃収入は比較的安定性があると言えますが、空室や家賃滞納などの可能性もあります。そのため、金融機関にとって貸し倒れのリスクもある点から、不動産投資ローンでは金利が高めになっているのです。

 

■ローンを組む際の制限
住宅ローンと不動産投資ローンでは、設定可能な返済期間の長さや年齢など、制限が異なる部分もあります。

 

 

設定可能な返済期間

設定可能な年齢

住宅ローン

25~35年など

~定年まで

不動産投資ローン

25~35年が一般的。建物の耐用年数により短くなったり長くなったりする

年齢制限を設けていない金融機関もある

 

返済期間の設定については、どちらも25~35年が一般的ですが、不動産投資ローンでは物件の耐用年数により変わる場合があります。たとえば耐用年数が47年と長いRC造のマンションの場合では築15年の中古で購入しても約30年のローン返済期間になりますが、耐用年数が22年の新築木造アパートの場合には長くても約22年の返済期間になります。

 

■融資金額
返済原資が多い不動産投資ローンでは、住宅ローンよりも融資限度額が大きくなります。融資限度額の目安は、住宅ローンでは年収の約6~8倍、不動産投資ローンでは年収の約8~15倍となっています。

 

年収別の融資可能額

不動産投資ローンで受けられる融資額は、年収や勤務先の属性の高さ、資産状況などで決められます。しかし、その中でも重要なのは年収です。物件価格にもよりますが、厳しい審査を通過するためには年収が700万円以上あるのが理想だと言われています。ただし、金融機関にもメガバンク・ネット銀行・地方銀行などさまざまなところがあり、審査基準も異なりますので、詳細はそれぞれの金融機関に相談することをおすすめします。

 

 

【不動産投資ローンにおける年収別の融資可能額(目安)】

年収

融資可能額(目安)

400万円

約3,200~6,000万円

500万円

約4,000~7,500万円

700万円

約5,600万~1億円※

1000万円

約8,000万~1億円※

※メガバンクでは、年収が多い場合には融資可能額の上限を設けていないところもあります。

 

不動産投資でローンを組むメリット

メリット

収益物件の購入時に不動産投資ローンを利用した場合には、次のようなメリットを受けることができます。

 

レバレッジ効果を見込める

レバレッジ効果とは「テコの原理」であり、不動産投資においては「少ない投資額で大きなリターンが期待できること」を指します。物件購入時に不動産投資ローンを利用する場合、少ない初期費用で家賃収入を得ることが可能です。そのため、不動産投資ローンを利用した場合にはレバレッジ効果が見込めます。

 

団体信用生命保険に加入できる

団体信用生命保険(団信)とは、ローン返済中に債務者が死亡した場合に残債が保障される保険です。不動産投資ローンでは団信への加入が条件となっていることがほとんどであり、万が一の場合には家族に返済負担のない投資物件と家賃収入を残すことができます。

 

多くの資金を手元に残せる

物件購入時の仲介手数料や不動産投資ローンでの事務手数料などは、現金で準備しなければなりません。また実際に運用を始めた後には、修繕費が突然必要になる場合もあります。

 

そのため、ある程度の自己資金を用意しておくことが必要です。不動産投資ローンを利用すれば、手元に多くの自己資金を残しておくことができます。

 

不動産投資ローンの審査に通過しやすくするには?

ローンの審査に通過しやすくするには

住宅ローンよりも厳しいと言われる不動産投資ローンですが、事前に以下の6つのポイントを押さえておけば、融資審査に通過する可能性が高くなります。

 

不動産投資ローンの審査に通過しやすくする6つのポイント

  • ・事前にシミュレーションしておく
  • ・資産価値の高い物件を選ぶ
  • ・まとまった自己資金を準備する
  • ・不動産投資会社に金融機関を紹介してもらう
  • ・自分自身の信用度・属性を上げる
  • ・賃貸事業を目的とする

 

事前にシミュレーションをしておく

不動産投資ローンによる借入額や返済計画に無理があると、空室発生などによってローン返済が難しくなってしまい、失敗につながることもあります。そうならないためには、不動産投資ローンを組む前には必ず収支のシミュレーションを行うようにしましょう。毎月の家賃収入からローン返済や経費を差し引き、キャッシュフローがどのくらいになるのか知っておけば、自己資金を積み立てて万が一の事態に備えることができます。

 

資産価値の高い物件を選ぶ

不動産投資ローンでは収益物件を担保に入れるため、収益性が高い物件の方が審査に通りやすくなったり、条件の良い金利になったりする可能性があります。

 

まとまった自己資金を準備する

自己資金に余裕があれば、審査に通りやすくなります。また融資元の金融機関に預金があれば信頼度が上がるため、ローン審査に通りやすくなると言われています。

 

不動産投資会社に金融機関を紹介してもらう

物件の購入から維持管理、売却までお世話になるのが不動産投資会社です。不動産投資会社が提携している金融機関のローンは比較的通りやすいと言われており、貸し付け条件や金利などで優遇されるケースも少なくありません。不動産投資ローンを組む場合には、不動産投資会社の提携している金融機関もぜひ候補に入れましょう。

 

自分自身の信用度・属性を上げる

ローン審査で重要な項目の1つである「申請者の信用度・属性」を上げることで、ローン審査に通りやすくなるようにすることも重要です。そのために、以下の対策を行っておくことをおすすめします。

 

  • ・できるだけ転職せず、勤務年数を延ばす
  • ・給料を増やすために、昇進を目指す
  • ・車のローンなどの借金があれば完済しておく
  • ・クレジットカードなどの借入額にも注意する

 

 

賃貸事業を目的とする

不動産投資ローンを組む際には返済期間は長期となる場合が多いです。また融資元の金融機関にとっても、長期にわたって返済能力が持続する相手にお金を貸したいと考えます。そこでローンを組む際の目的が「不動産の売却益(キャピタルゲイン)」の場合には、資産運用が短期間となることから、金融機関から融資は受けることが難しくなる可能性が出てきます。

 

そのためローンを組む際に受ける金融機関との面談では、ローンの目的は「賃貸事業で家賃収入(インカムゲイン)を得ること」をアピールする点が重要です。

 

不動産投資ローンの最適な組み方

最適なローンの組み方

ベストな不動産投資ローンを組むためには、頭金・融資期間の長さ・金利の3つのポイントが重要となります。それぞれどのように組むべきか解説しますので、ご覧ください。

 

頭金を含める

物件の購入時に入れる頭金の目安は、物件価格の約10%です。頭金は必ず入れなければならないわけではありませんが、入れた場合には融資額が低くなるため、ローン審査に通りやすくなります。また頭金を入れることで毎月の返済額も抑えられ、無理のない資金運用を行いやすくなります。

 

融資期間を長くする

金融機関としては、「返済能力の高い相手に長期にわたり融資をしたい」と考えます。投資家にとっても、融資期間を長くすればキャッシュフローに余裕を持たせられますので、2戸目の融資を組む可能性を残しておくことが可能になります。そのため、ローンの融資期間は30年など長く設定することがポイントです。

 

金利を低くする

金利が1%違うだけで、返済総額が大きく変わってしまいます。そのため、わずかでも金利が低いローンを選ぶようにしましょう。

 

まとめ

不動産投資でローンを組めば、多くのメリットを得ることができます。そのため不動産投資を有利に進めるためには、ローンを組むためのポイントを押さえてくことが重要です。審査基準が厳しいと言われる不動産投資ローンに通過するために、余裕のある資金計画を組んでしっかり準備しておきましょう。

 

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